お久しぶりでございます。ここのところ漢検の勉強に集中しており更新できていませんでした…。
2021年10月17日、漢検当日でした。今回はしっかり受けてきましたよ〜!
自己採点も終わったので、今回の問題の振り返りと自己採点結果を書きたいと思います。
試験全体の総評
まず、今回の準一級試験問題ですが、結論から言うと「難易度高め」でした。
理由はシンプルで、「問題集に無い問題が多く出た」ことです。
僕が使った問題集は『完全征服』や『分野別精選演習』、その他ポケットサイズの問題集なのですが、そのいずれにも出てこなかったような問題が多かったのです(僕の勉強不足で実は出ていたなんてこともあるかもしれませんが…)。
Twitterで「漢検 準一級」と検索すると、やはり難しかったと嘆いている方々が多いので、この感覚はどうやら個人的なものではなかったようです。
特に「四字熟語」と「対義語・類義語」でその傾向が強く、試験中は半ば諦めムードの中解いていました。
自己採点してみた
「今回難しかったな…。無理ぽ。」と萎れながら帰宅し、自己採点をすることにしました。
Twitterでは、解答速報のような感じで投稿してくださっている方々がいらっしゃったので、そちらを参考にしながら自分でも調べてみて確認しました。
また、標準解答もホームページに掲載されたため、再確認して採点しました。
その結果は…
ジャンル | 配点(点) | 点数(点) |
読み | 30 | 27 |
表外読み | 10 | 9 |
熟語読み・1字訓読み | 10 | 8 |
共通の漢字 | 10 | 2 |
書き | 40 | 40 |
誤字訂正 | 10 | 6 |
四字熟語(書き) | 20 | 16 |
四字熟語(読み) | 10 | 8 |
対義語・類義語 | 20 | 18 |
故事成語 | 20 | 16 |
文章題(書き) | 10 | 8 |
文章題(読み) | 10 | 7 |
合計 | 200 | 165 |
まさかの合格点越え。正直驚いています。一体何があったのか、それぞれの分野について見ていきます。
読み
27/30点。満点はいかずとも、3ミスの9割だったのでかなり良い方。これまでの演習とほぼ同水準を保つことができました。ただ、問題自体はやや難しめ。
4 没義道→もぎどう
人の道を外れていることを指す言葉。ストレートに「ぼつぎどう」と書いてしまい誤答。まあ、準一級なのでそんな安直なわけないよな。なんなら一瞬「もぎどう」過ったまである。ちょっと捻って書いとけばよかった。
5 謬舛→びゅうせん
誤ること。会場に向かう電車の中でちょうど「舛」の音読みを調べていたが、本番で見事に記憶が吹っ飛ぶ。ただ、「びゅうれん」から何かに書き直したのは覚えているので、それが「びゅうせん」だったらいいなという希望的観測。
15 碓声→たいせい
石臼で突く音。これに関しては何か書いた。でも何と書いたかを覚えていない。問題用紙に答えを書かなかった弊害。センター試験ではちゃんと書いたのに。自分のばか。
表外読み 9/10
ここも1ミスの9割取れていた。演習でも8〜9点ほどなので水準キープ。
3 幾わくは→こいねがわくは
「ねが」と書き誤答。「庶幾う」で「こいねがう」だったなーという記憶から書いたがダメだった。「幾う」の一文字でも「こいねがう」と読むことをここで知る。
熟語読み・1字訓読み 8/10
個人的に意外と落としがちなのがここ。音読みが分かっても訓読みがわからないパターンでよく落としていたが、今回は8割。かなり良い出来なのでは。
4 欽む→つつしむ
「たの」と書き誤答。「欽」の訓読みを知らなかったため完全に知識不足。
9 忽略→こつりゃく
「そうりゃく」と書き誤答。冷静に考えれば「忽然(こつぜん)」の「忽」なのに何故間違えた。多分「葱(ねぎ)」の音読みを書いたんだと思う。痛恨のケアレスミス。
共通の漢字 2/10
ここまで順調だったのにここで1問だけ正解。普段はもうちょっとできるからボロボロすぎる。とはいえ、問題自体めっちゃ難しかったし前にも捨て問って書いてるから実質ノーダメージ()。
難しすぎて解説するのも嫌になるから省略。余裕があれば追記する。
書き 40/40
一番配点が高い標準書き問題で満点。これはデカすぎる。これまでの演習では一度も満点が取れなかったので嬉しさと驚きで一杯。というわけで自信が無かった問題をピックアップ。正解に行き着くまでの思考回路を可能な限り再現していく。
12 ガイトウの襟を(後略)→外套
羽織りもの、コートのこと。本番2日前くらいに「套ねる」で「かさねる」という訓読みをすることを勉強していた。「襟って書いてあるし重ねる系だろ」と考え、知っていて且つ答えになりそうな「ガイトウ」を書いたら正解した。
17 リュウビを逆立てる。→柳眉
パズドラをやっていたせいで真っ先に「劉備」が出るが、人名だしそんなわけない。文章全体を読んで怒る系のことを書いてるなとはすぐに察しがついた。が、怒る時の「リュウビ」が見当もつかない。怒るとき「眉をひそめる」って言ったっけかな…。あ、眉って音読み「ビ」じゃん。とりあえず「ビ」は確定。
「リュウ」は眉毛の形をイメージして「リュウ」と読む「柳」を書いてみる。見れば見るほどそれっぽさしか感じなかったが、その直感は間違っていなかったようだ。
20 セッコウを繰り返して自滅した。→拙攻
漢検書き問題恒例の同音異義語として「セッコウ」が3問登場。他の2つは勉強済み且つ直前で見直していたため難なく書けた。しかしこれだけ未学習。さあ困った。
全文を読んで試合で自滅するパターンを考える。プレイミス、オウンゴールあたりか。となると攻める系。「攻」は「コウ」と読むしこれで決まり。
「セツ」と読む漢字と意味を考えてみる。説、節、切…。どれもしっくりこない。自滅するほどの攻撃だったんだから相当下手だったんだろうな。下手な意味で「セツ」と読む漢字…。あ、「拙」だ。拙い攻撃を繰り返して自滅したなら意味が通るじゃあないか。これだこれだ。書いてみると17番同様それっぽさしかなかった。
普段の演習は大体この同音異義語で間違えるので、ここを攻略して満点取れたのは非常に嬉しかったし、宣言通り得点源としての役割を果たせたと思う。
誤字訂正 6/10
3問正解でまずまずといったところだが、実は痛恨のミスをしていた。それが1番。
1 (前略)川魚の嘉肴を胆能した。→誤:胆 正:堪
グルメ番組等でもよく聞く「たんのう」という言葉。この間違いには気付いていた。試験終了1分前に。書き直そうにも時間切れ。落ち着いて最後まで読めばすぐに気付いたものを、正答直前の「嘉→佳」と書いて出来た気になっていた。本当にやらかした。
もう一問はどうしようもなかったので書かない。
四字熟語(書き) 16/20
今回の鬼門その1。準一級配当で頻出の四字熟語は一通り回ったはず。回ったはずなのに3問も見たことがないのがある。もしかして見落としてたか?と思ったら、2級以下の配当だったよう。そりゃ見たことないのも無理はない。
まあ、範囲としては外れてはいないのでダメではないが、それでも3問は多すぎ。でも1級でも下級の四字熟語が出るとは聞くし、漢字力を試すと思えば納得(?)
見たことない3問のうち1問は響きと感覚で書いて正解した。そのほかの準1級配当の四字熟語7問は難なく正解。勉強の成果が出て嬉しかった。
四字熟語(読み) 8/10
ここも個人的には意外と落としがちだが、今回は1ミス。意味が分からなくても問題から連想して答えられるものが多かった気がする。
1 出世間の生き方。→りく(遠塵離垢 )
「りこう」と書いて誤答。仏教関連の言葉は読み方が特殊なので間違えやすい。普段の勉強でも苦戦していたが、本番でも見事にやられた。
対義語・類義語 18/20
今回の鬼門その2。以前の記事で「解く数がものを言う」と書いたが、そんなのお構いなしに見たことない単語がちょいちょい登場。それでも単語の字面や語群の平仮名と必死ににらめっこ。なんとか書き切り、しかも1問ミスに抑えることができた。
これまでの演習で身につけた対義語・類義語の考え方が見事に結果に繋がった。漢字力が試される問題でしっかり点を取れたのはこれまでの勉強が無駄になっていなかったのだと実感。
8 [類義語]民草→蒼生(そうせい)
「叢生」と書き誤答。まず民草を知らない。最初は憲法系の言葉(草案みたいな)だと思っていたが、語群にそれっぽい言葉は見当たらない。先に他を解き消去法で残ったのが「そうせい」だった。草って書いてあるし、草っぽいことでも書いておくか。書いてみたけど間違えた。
故事成語 16/20
可も無く不可もなく。これまでに勉強したものと閃きでいい感じに点が取れた。
2 大声リジに入らず。→里耳
多分「李次」って書いて誤答した。全く聞いたことが無かった。余りにも分からなすぎて準1級で出そうな漢字を使った結果こうなった。答えを見て「こんな簡単な字なんかい」と驚愕。衝撃を受けたのでもう間違えない。多分。
6 キカ居くべし。→奇貨
「起下」と書き誤答。勉強で使っていたアプリでも何度かやっていたが忘れてしまった。復習が足りないよ。
文章題(書き) 8/10
普段と同じくらい。1問わからなかったけど必死に記憶の抽斗から探しまくって正解できたのが嬉しかった。
5 (前略)毫もカシャクする所(後略)→仮借
「呵嘖」と書き誤答。知ってる「カシャク」がこれしか無かった。というか一般的には「呵責」と書くようなので、こっちの意味だったとしてもワンチャン間違ってるまであった。
文章題(読み) 7/10
普段は9点くらい取れているので、ちょっと調子が悪かった。というか単語自体難しめだったので知識不足と言ってしまえばそれまで。
イ 肋膜→ろくまく
何て書いたか覚えてないけど多分誤答。
オ 狭霧→さぎり
「きょうむ」と書き誤答。漢字2文字並んでたら音読みしたくなる病が出てしまった。
ク 懐かしむ→いだ
「なつ」と書き誤答。そんな簡単なわけないと疑いつつも他の読み方を知らないので一縷の望みをかけて記入。見事に破れたり。
まとめ
というわけで、今回受験した漢字検定準1級を振り返ってみました。
最初に「難易度高め」とは言いましたが、いざ振り返ってみると、問題集にも載っていなかった難問以外はそこまで難しくなかったのかなという印象でした。
しかし、油断は禁物。とめ、はね、はらい等書き方で減点されることがあるのです。一応演習含めて丁寧に書くことは心掛けていたので、書き方による減点は多分無いはず…と信じています。
いずれにしても、今は結果を待つのみです。結果は11月中旬ごろに発表されるので、分かり次第報告の記事を投稿します。
今回はここまで。最後まで読んでいただきありがとうございました!
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