2021年6月に開催された漢検(2021年度第1回)は会社への休暇申請を忘れたことによって受験できませんでした…。
しかし、先日漢検協会から当日の問題と回答が郵送され、幸いにも問題を見ることができました。久々に受験申し込みをしたので、この仕様を知らなかったです。ちょっとラッキー。
すぐさま解いてみて、今現在の自分の実力を測ることにしました。果たしてどれくらい出来ていたのか…。
漢検準一級の問題構成
そもそも、漢検でどのような問題が出るかを知らない方もいらっしゃるかと思いますので、基礎知識として問題構成からお話ししようと思います。受験級によって微妙に異なりますが、今回は準一級を受験予定なので、準一級について書いていきます。構成は以下の通りです。
ジャンル | 配点 | 内容 | 例題(簡潔にしています) |
読み | 1点×30問=30点 | シンプルな読み問題。 | (傘)→(かさ) |
表外読み | 1点×10問=10点 | 常用漢字(2級までの範囲の漢字)の特殊な読み方を答える。 | (具)に→(つぶさ)に |
熟語読み・1字訓読み | 1点×10問=10点 | 同じ漢字を含む熟語と訓読みをそれぞれ答える。 | (絶叫)…(叫)ぶ →(ぜっきょう)…(さけ)ぶ |
共通の漢字 | 2点×5問=10点 | 文章中の熟語に共通して入る常用漢字を語群から選んで答える。 | 絶(○)、(○)評→(好) |
書き | 2点×20問=40点 | シンプルな書き問題。 | (ミライ)→(未来) |
誤字訂正 | 2点×5問=10点 | 文章中の誤字を正しく直す。 | 宇中旅行 → (中)を(宙) |
四字熟語(書き) | 2点×10問=20点 | 四字熟語の一部を語群から選んで答える。 | (○◯)栄華 →「えいよう」を選んで(栄耀) |
四字熟語(読み) | 2点×5問=10点 | 意味に合う四字熟語の読みを語群から選んで一部を答える。 | 極めて素早いこと。 →電光石火を選んで(せっか) |
対義語・類義語 | 2点×10問=20点 | 問題の熟語の対義語や類義語を語群から選んで答える。 | 対義語:開放 → 「へいさ」を選んで(閉鎖) 類義語:節約 → 「けんやく」を選んで(倹約) |
故事成語 | 2点×10問=20点 | 故事成語やことわざの漢字を書く。 | (イッシ)乱れぬ →(一糸) |
文章題(書き) | 2点×5問=10点 | シンプルな書き問題。出典からの出題。 | 省略 |
文章題(読み) | 1点×10問=10点 | シンプルな読み問題。出典からの出題。 | 省略 |
配点についてはほとんどの場合、読み1点、書き2点が基本となります。合計200点満点で、8割の160点以上を取ることで合格となります。ちなみに試験時間は60分です。
実際に解いてみた結果
そんなこんなでとりあえず実際の試験同様、60分で解いてみることにしました。
肝心の結果は、138点/200点。合格までは22点足らずでした。この結果と先程の表の配点だけを見ると、シンプルに「合格までまだ遠い」というのが大方の感想だと思います。確かにその通り、合格までは最低でも11問の正解が必要ですから、あと一息とは言い難いですよね。
ただ、個人的にはなかなかの結果だと思っています。というのも、この点数が過去最高点だからです。今までにも何度か過去問をやったのですが、100〜110点ほどで、そこから少し伸び悩んでいました。それが今回初の130点台ということで少しずつではあるものの、勉強の成果が出ているのではないかというのが今回解いてみての感想でした。
自己分析
さて、ここでは各設問毎の点数を見てどの分野が得意・不得意かを見ていくことにします。以下が今回の点数内訳です。
ジャンル | 配点(点) | 点数(点) | 得点率 |
読み | 30 | 24 | 80.0% |
表外読み | 10 | 9 | 90.0% |
熟語読み・1字訓読み | 10 | 8 | 80.0% |
共通の漢字 | 10 | 4 | 40.0% |
書き | 40 | 28 | 70.0% |
誤字訂正 | 10 | 4 | 40.0% |
四字熟語(書き) | 20 | 12 | 60.0% |
四字熟語(読み) | 10 | 6 | 60.0% |
対義語・類義語 | 20 | 16 | 80.0% |
故事成語 | 20 | 14 | 70.0% |
文章題(書き) | 10 | 4 | 40.0% |
文章題(読み) | 10 | 9 | 90.0% |
200 | 138 | 69.0% |
こうして見てみると、概ね満遍なく点が取れていることがわかりました。中には得点率が半分を切っているものもありますが…。
とはいえ今回は、分からなくて「大体こんな感じかな〜。」と書いたものがたまたま当たっていたという問題がいつもより多かったのもまた事実でした。ですから、別の過去問やらやったらまた逆戻り…なんてこともあり得るわけです。ちょっといい点数取ったからと言って舞い上がるのはダメですね。油断、ダメ、絶対。
今後の学習について
今回の分析が終わったわけですが、これで終わりではないですよね。この結果をどう活かすか。それが合格へ繋がるわけです。そこで、今後の学習法について考えていきます。ここからは個人的な主観が多くなるので、漢検を受ける方はほんの参考程度に軽く見ていってください。
漢検には得点が取りやすい分野とそうでない分野があると思っています。これまで色々な勉強法のサイトを見たり、自分で勉強してみたりして個人的に思ったのは、以下の通り。
(A)得点を取りやすい分野:読み、表外読み、熟語読み・1字訓読み、書き、四字熟語(書き・読みともに)、故事成語
(B)得点を取りにくい分野:共通の漢字、誤字訂正
(C)どちらともいえない:対義語・類義語、文章題
(A)は、漢検の問題の中でも比較的標準の問題であり、しっかり勉強すれば満点も狙える分野だと思っています。仮にこれらすべてで満点を取ったとすると140点。これでも20点足りませんね。
残りの20点は(C)で稼ぎます。特に対義語・類義語は配点が高く、正解を多く出せばその分点数が伸びやすいのです。
一方で(B)の問題は、問題の難易度がかなり高い割には配点が高くないので、問題によっては捨ててもいいくらいかもしれません。
ただ、これらはあくまでも理想論であり、実際(A)で140点満点はかなり厳しいです。160点という絶対評価なので、1点1点が大きく響いてきます。つまり、(B)や(C)でも点を取ることが重要となってきます。
これらを総括し、残りの学習期間での大枠の学習優先度は(A)>(C)>(B)となりました。
さらに、現時点での自分自身の実力を考慮したのと、勉強法のサイトを参考にして、(A)の中でも四字熟語を最優先し、以降、書き > 読み(熟語読み・1字訓読み含む)> 故事成語 > 表外読みの順でやっていこうと思います。
(C)は解く数がものを言う対義語・類義語を優先的に。文章題は読み書きを学習していれば自然とできるようになるはず。
(B)は時間がないので余裕があれば…という感じです。
まとめ
今回は、受験できなかった漢検準一級の2021年度第1回の問題・回答が来たので解いてみたと言う内容でお送りしました。
今後、過去問を解くたびにこのような分析記事を備忘録がてら投稿していきますので、生暖かく見届けていただければと思います。もちろん準一級に合格し、一級に挑戦するときもやっていこうと思っています。次回以降は間違えた問題をピックアップして解説とかもやってみようかな…。
この記事を投稿した時点(2021年9月1日)で検定日(2021年10月17日)まで約1か月半。かなり短期間で切羽詰まっております。が、できる限り学習して本番に臨もうと思います。仕事の合間を縫って学習しながらこのブログも更新とかなり忙しくなりそうですが、やれるところまで頑張ります。
今回はこのへんまで。最後まで読んでいただきありがとうございました!
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